〇　政権奪還を目指す２０２４年共和党大会が終了。同党大統領候補として正式にトランプ前大統領を選出。副大統領も指名され本番に向け党内一致で準備万端に見えるが、11月５日の大統領選挙と同時の上下両院議会選挙への流れも注視

11月５日の米国大統領選挙の候補者を指名する共和党の全国大会が、７月15～18日に行なわれ、先週13日に銃撃を受けたトランプ前大統領が、正式に共和党の大統領候補に、上院議員バンス氏が副大統領にそれぞれ指名された。
トランプ氏は共和党大会の最終日に受諾演説を行ない、初めは党内穏健派に加え、本選を見据えて重要となる無党派層に焦点を当てて、国民融和や団結、寛容さを呼び掛けたが、途中からこれまでの民主党政策を厳しく非難し、バイデン政権に対するこれまで同様の露骨な攻撃スタイルの論調を展開した。

トランプ前米国大統領、暗殺未遂・銃撃事件

11月５日の米国大統領選挙の候補者を指名する共和党の全国大会が、７月15～18日、ウイスコンシン州ミルウオーキーで、そして民主党大会が８月19～22日、イリノイ州シカゴでそれぞれ予定されている。
その中で、両党の選挙激戦地とされるペンシルベニア州のバトラーで、トランプ前大統領支持派による選挙集会が13日に開かれ、トランプ氏の演説開始直後に、若者（犯人特定、現場で射殺される）が農地に設けられた集会会場外の近くの建物の屋根からライフル銃で同氏に向けて複数回発砲、右耳上部を負傷させられる事件が起き、その巻き添えで参加者１人が死亡、２人が重傷を負った。捜査当局は、同氏に対する計画的な暗殺未遂事件として、捜査を開始したが、犯行の動機や背景については、明らかではない。

ナイジェリア北東部で連続自爆テロ発生　

６月29日、ナイジェリア北東部ボルノ州の町で、結婚式や葬式、病院を狙った連続自爆テロがあり、子どもや妊婦を含む少なくとも18人が死亡し、約30人が負傷した。いずれの現場でも女性が身に付けた爆弾が爆発した。同地域では、イスラム過激派ボコ・ハラムや過激派組織「イスラム国（IS）」系グループの襲撃が相次ぎ、10年以上で数万人が殺害されたとの報告もある。
（注）　ボコ・ハラムは、ナイジェリアの「サラフィー・ジハード主義組織」であり、正式名称を和訳・直訳すると「宣教及びジハードのためのスンナ派ムスリム集団」という。ボコ（Boko）はハウサ語「西洋式の非イスラム教育」を意味し、Haram（ハラム）は、アラビア語で「罪」の意味。つまり、Boko Haramは、「西洋の教育は罪」という意味。