〇　トランプ大統領の中東歴訪
トランプ大統領一行が5月13～16日の中東湾岸諸国（GCC）を歴訪中に、トルコでは、ゼレンスキー・ウクライナ大統領が１５日、首都アンカラを訪問、エルドガン大統領とウクライナ・ロシア停戦交渉に向けた協議を行ない、プーチン・ロシア大統領との直接交渉のために待機したが、それは実現しなかった。ウクライナ・ロシア両国は１６日、トルコ外相同席でロシアによるウクライナ侵攻直後の２０２２年以来３年ぶりの直接協議に臨んだが、停戦に向けた動きは出なかった。
〇　ウクライナによるハンガリー・スパイ網摘発の意味
ウクライナの情報機関である保安庁（SBU）が、ハンガリーの情報機関員２人をウクライナ国内の軍事情報を収集していた容疑で拘束し、そのスパイネットワークを摘発する事案が起き、
両国の新たな対立が懸念される。
〇　くすぶるインド・パキスタン両国の武力衝突の影響
今回、両国関係が一挙に武力対立に及ぶ“戦闘領域”にまで達したことは事実であるが、今後、パキスタン領内に拠点を置いて活動する過激組織に対してパキスタン政府がどこまで対応できるのかについては未知のままであり、インド側の要求に十分応じ切れないというのが実状であり、新たなテロ事件の発生、戦闘の再開など、両国関係はくすぶり続ける可能性も。
〇　 英国新移民法制定へ
英国のキア・スターマー政権が12日、新たな移民政策を発表、英国への合法的な移民政策を「選別的」、「公正なもの」で政府が移民制度を「再度コントロールする」とし、外国人労働者や留学生に対してはこれまでよりも厳格な英語や技能の能力を求めるとしている。
〇　　トルコの非合法組織ＰＫＫの武装解除・解散と今後のクルド族
トルコ政府に対して40年近く武装闘争を続けてきたトルコの非合法組織である「クルド労働者党」（PKK）が５月12日に「歴史的使命を終え、武装闘争という方法を終える」との声明を発表した。

〇　インド・パキスタン両国の武力衝突、取り敢えず停戦
今回、両国関係が一挙に武力対立に及ぶ“戦闘領域”にまで達したことは事実であるが、今後、パキスタン領内に拠点を置いて活動する過激組織に対してパキスタン政府がどこまで対応できるのかについては未知のままであり、インド側の要求に応じきれないというのが実状であろう。
〇　第２次トランプ政権発足後の諸国総選挙の特徴と今後の展望
不透明な世界情勢の中で、世界では議会総選挙が実施され、その政治の潮流が現時点では大きく二つに分かれる傾向が見られる。中道が支持を得ない世界も。
〇　ドイツのメルツ新政権を揺るがす極右政党「ドイツのための選択肢（AfD）　
5月６日ドイツの連邦議会で首班指名再選挙が行われ、フリードリッヒ・メルツ首相が率いる新政権が誕生したが、極右政党「ドイツのための選択肢（AfD）」の過激派指定の裁定が下されるまで、情報機関である憲法擁護庁による認定を停止など、その政権運営の前途は、経済の改善など厳しいままである。
〇　シリア暫定政府、フランスを訪問、UAEを仲介にイスラエルとの交渉も　　
シリア暫定政府のシャラウニ暫定大統領が７日、就任後初めてフランスを訪問。また、アラブ首長国連邦（UAE）がシリアとイスラエル両国の非公式な外交協議の場を設け、シリア内政への不干渉など安全保障分野をはじめとする信頼醸成のための動きが見られた。